老人ホームでも使われている塗り絵

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塗り絵は小さな子供のためだけの遊びと思われることもありますが、老人ホームに入居している高齢者にも人気があります。老人ホームで生活する高齢者にとって、塗り絵が毎日の生きがいになっているような場合もありますが、ここでは老人ホームのレクリエーションとして楽しむことができる塗り絵の魅力や、高齢者が塗り絵をすることのメリットなどについて、詳しく紹介します。

老人ホームでお金をかけずに楽しめる娯楽

老人ホームで楽しめる娯楽として、高齢者にも人気のある塗り絵は、誰でも簡単に楽しむことができることが大きな魅力です。関連>介護施設探し

油絵や水彩画は、絵を描くために必要な道具を全て買いそろえなければいけないので、場合によっては非常にお金がかかりますが、塗り絵ならば色鉛筆さえあれば、誰でもすぐに始めることができるため、お金をかけずに楽しめる老人ホームの娯楽としても人気があります。

12色入りの手ごろな価格の色鉛筆でも十分に楽しむことができ、さらに手の込んだ塗り絵を楽しみたい人は、より多くの色鉛筆が入ったセットを購入して、楽しむこともできます。どちらにしても、色鉛筆なので一本あたりの価格はそれほど高額なものではなく、色鉛筆はすぐには使いきることができるようなものではないので、一度購入すれば長い間塗り絵を楽しむことができることも、経済的に塗り絵を楽しむことができる理由です。

よく使う色の色鉛筆があれば、その色だけ単品で購入することもでき、色鉛筆一本の値段は100円にも満たないので、出費をあまり気にしなくても塗り絵を楽しむことができます。さらにお金を節約しながら塗り絵を楽しみたい場合には、特定の色鉛筆だけ使わないようにするのもコツで、全ての色鉛筆を同じ程度に使用するようにすれば、なくなったものだけ買い足す必要もなくなるので、1セットの色鉛筆を使い切るまで塗り絵を楽しめます。

高齢者でも楽しむことができる塗り絵

作業が簡単なことも、老人ホームに入居している高齢者に、塗り絵がレクリエーションとして楽しまれている理由です。絵を自分で一から描く場合には、デッサンの技術なども必要になり、絵を習ったことがない人が高齢から始めるには、難しい場合もありますが、塗り絵ならば絵の描き方を知らなくても、楽しむことができます。

描かれた絵の線の内部を塗っていくだけで良いので、単純な作業が好きな人にも、始めやすい娯楽です。色鉛筆と紙以外に必要なものは、鉛筆削りぐらいしかないので、どこでも簡単に楽しむことができます。

脳のトレーニングもできる塗り絵

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塗り絵には脳のトレーニングができる効果もあるために、老人ホームに入居している高齢者に親しまれています。高齢になると体の機能が全体的に衰えてきますが、脳の機能も例外ではなく、使用しないでいると脳の機能の衰えが、著しく進行することもあります。

そのために、普段からできるだけ脳を使用するようにすることが、認知症などを防止するためには効果的な方法なのですが、衰えがちな脳の機能を鍛えることができるのが塗り絵です。線からはみ出さないようにして色を塗っていかなければいけない塗り絵は、非常に集中力を必要とする作業であるために、脳を積極的に使用する必要がある高齢者にとっても、効果的なトレーニング方法です。

毎日、欠かさず塗り絵を続けることによって、継続的に脳に刺激を与えることができ、脳の活性化に役立ちます。脳からの命令で手を使って作業をするということも、脳のトレーニングをするためには効果的で、頭の中で考えるだけではなく、実際に自分の手を使って色を塗る作業をおこなうことで、脳と体の機能を総合的に鍛えることができます。

自分の頭で思った通りに体を動かすことができる能力は、高齢者にとって非常に重要であり、いつまでも手足を自分の思い通りに動かすことができれば、他人の助けを借りなくても生活することができます。

カラーセラピーの効果

塗り絵にはカラーセラピーの効果があることも、老人ホームで暮らしている高齢者に人気がある理由です。カラーセラピーとは、人間が特定の色を見ることで、脳の状態に特定の影響が現れることを利用した治療法のことです。

例えば、落ち着いた色合いのものを見ることによって、気持ちに落ち着きが出るようなことも、こうしたカラーセラピーの効果で、気分に合わせて色を変化させることで、精神の安定に役立てることができます。塗り絵ではさまざまな色鉛筆を使用して色を塗っていきますが、自分で塗った色のついた塗り絵を見ることで、心が癒される効果もあるようです。

人間には自分の好きな色を見ると心が安定する働きがありますが、自分の気に入った色を中心に色を塗っていくことにより、心の中を効果的に安定させることができます。その日の気分によって、使う色を変えることもでき、リラックスしたいような気分のときには、気持ちがくつろぐことができるような色を塗り絵に使用することで、緊張を解きほぐすことができる働きがあります。

明るい色の色鉛筆を中心にして塗り絵をすることも可能で、脳に適度な刺激を与えることができます。

高齢者向けの塗り絵の特徴

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老人ホームの入居者も楽しめる高齢者向けの塗り絵は、子供向けのものとは大きく異なった特徴を持っています。塗りやすい簡単なデザインや、子供が好きなものが多く使われている子供向けの塗り絵とは異なり、高齢者向けのものは絵の題材もデザインも、大人が塗って楽しむことを前提として作られています。

絵柄なども複雑なものが多く、高齢者向けの塗り絵に多いのが曼荼羅をモデルにした塗り絵です。曼荼羅の複雑なデザインを塗っていく作業は、大人でも十分に楽しむことができる魅力があり、完成した作品は塗り絵とは思えないような芸術的な美しさがあります。

曼荼羅の塗り絵は幾何学的な模様のために、塗る人が自分の好みに合わせて自由に色を塗ることができますが、塗り方の幅が広いことも、高齢者にとってはメリットがあります。高齢者が脳を鍛えるためには、日ごろから考える習慣を身につけることも大切ですが、どのように色を塗っていくかを自分で考えながら色を塗ることで、塗り絵をしながら考える力をトレーニングできます。

高齢者でも楽しむことができる塗り絵

老人ホームで生活している高齢者にも人気がある塗り絵には多くのメリットがあり、脳のトレーニングができることも、高齢者にとってはうれしいメリットです。紙と色鉛筆だけで始めることができるので、お金をかけずに楽しめることも魅力で、絵を描く技術も必要ではないため、誰にでも簡単に楽しめます。

大人向けの塗り絵は絵柄も工夫されたものが多く、高齢者でも十分楽しむことができるでしょう。